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文字化けはなぜ起こる?原因と対策

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2025/11/17 | R.T.

こんにちは、道洋行東京支店Web制作スタッフの R.T. です。
Webサイトを運用していると、突然「文字が『????』になった」「日本語が読めない」といった 文字化け のトラブルに遭遇することがあります。

実はこの文字化け、原因を知れば防ぐのはさほど難しくありません。しかし、Web制作の背景にある「文字コードの仕組み」を理解していないと、何度も同じ問題に悩まされることになります。

本記事では、文字化けの原因と対策を紹介します。
「なぜ起こるのか?」「どうすれば防げるのか?」をしっかり理解し、安定したWeb運用に役立てていただければ幸いです。

文字化けとは?

そもそも文字化けとは何か

文字化けとは、本来表示されるべき文字が「???」「�」「アップ」など、意図しない記号や文字列として表示される現象です。
特に日本語サイトでは、正しく表示されていたテキストが突然読めなくなることがあり、Web運用の現場では非常に厄介な問題です。

なぜ文字化けが起こるのか

結論から言うと、データを保存したときの文字コード(エンコーディング) と、読み込むときの文字コード が一致していないときに文字化けが発生します。

つまり、

  • 書いたときの言語の「解読ルール」
  • 読むときの「解読ルール」

が、食い違ってしまうのです。

文字化けが起こる3つの主要原因

原因1:文字コードの不一致

これは最もよくある原因です。
日本語Webサイトでは特に以下の文字コードが使われます。

  • UTF-8(現在の主流)
  • SHIFT-JIS(古くから使われた文字コード)
  • EUC-JP(UNIX系で多用された過去の方式)

ファイルを UTF-8 で作成したのに、ブラウザやCMSが SHIFT-JIS として解釈しようとすると、文字化けが必ず発生します。

原因2:サーバー設定の不整合

Apache や Nginx といったWebサーバーは、レスポンスヘッダーに文字コードを含めて返します。

例:
Content-Type: text/html; charset=UTF-8

しかし、この設定が誤っていたり、.htaccess で別の設定が上書きされていたりすると、ブラウザが間違った文字コードでページを読み込んでしまいます。

原因3:データベースの文字コード設定ミス

WordPress などのCMSでは、データベースの文字コード も非常に重要です。

  • データベース:UTF8
  • テーブル:UTF8MB4
  • カラム:SHIFT-JIS 相当

といったように不揃いだと、投稿記事やフォーム入力内容が文字化けします。

特に「過去のシステムから移行した」場合に多く見られるトラブルです。

文字化けが起きるケース別の具体例

ケース1:メールが文字化けする

お問い合わせフォームや自動返信メールでよく発生します。

原因は以下のどちらか。

  • メール送信プログラムの文字コードが ISO-2022-JP
  • メールクライアント側が UTF-8 を想定している

異なる文字コード同士が衝突すると、日本語部分が全て乱れます。

ケース2:WordPressの投稿が文字化け

WordPressでは、

  • PHP の文字コード
  • MySQL の文字コード
  • WordPress 自身の設定
    が揃っていなければ文字化けします。

特に「テーマファイルをSHIFT-JISで保存している」という初歩的なミスも実はよくあります。

ケース3:CSVファイルが文字化けする

行政機関や企業では CSV を扱うことが多いため要注意です。

  • Excel:SHIFT-JIS を想定
  • システム:UTF-8 を要求

これが原因で読み込み時に文字化けするケースが非常に多いです。

知っておくべき文字コードの基礎知識

UTF-8 が推奨される理由

現在のWebでは、ほぼすべてのブラウザ・言語・CMSが UTF-8(Unicode) に統一されつつあります。

理由は以下の3つです。

  1. 世界中の言語に対応できる
  2. Web標準に最も近い
  3. システム間の互換性が高い

Web制作の現場では「UTF-8 に統一する」が鉄則です。

SHIFT-JIS が残り続ける理由

一方で、日本の行政システムや企業の基幹システムでは、依然として SHIFT-JIS が使われている場合があります。

  • 長年の運用で変更しにくい
  • Excel がデフォルトでSHIFT-JISを使う
  • 古いプログラムと互換性がある

こうした理由から、完全移行が難しいケースもあります。

文字化けを防ぐための具体的な対策

対策1:制作ファイルを UTF-8 に統一する

HTML / CSS / JS / PHP / JSON …
すべてのファイルを UTF-8(BOMなし) で保存しましょう。

特に Windows のエディタはデフォルトで Shift-JIS の場合があるので要注意です。

対策2:サーバーやCMSの設定を確認する

  • .htaccessAddDefaultCharset UTF-8 が指定されているか
  • PHP の default_charset が UTF-8 になっているか
  • WordPress の wp-config.php に正しい定義があるか

Web制作会社に依頼する場合でも、これらの設定を確認しておくと安心です。

対策3:データベースの文字コードを合わせる

WordPressなら以下がおすすめです。

  • データベース:utf8mb4
  • テーブル:utf8mb4
  • カラム:utf8mb4

特に「移行時に文字化けする」場合は、この整合性が崩れていることが多いです。

まとめ:文字化けは「仕組みが分かれば防げるトラブル」です

文字化けは、単なるシステムの不具合ではなく、
「文字コードの不一致」から生まれる構造的な問題 です。

しかし、正しい知識を持って運用すれば、文字化けは高い確率で防止できます。

  • Web制作ファイルを UTF-8 に統一
  • データベースの文字コード整合性を確認
  • サーバー設定・メール設定の見直し

これらを押さえておけば、日常のWeb運用は格段に安定します。

道洋行東京支店では、文字化け調査・Webサイト最適化・システム移行のサポート を随時行っています。
もし現在お困りの点があれば、お気軽にご相談ください。

当社サービスに関するご相談・お見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。

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この記事の執筆者
R.T.

2017年に道洋行東京支店へ入社。Webチームに所属し、主にHTML/CSSやJavaScriptを用いたコーディングを担当しています。デザインの再現性とUIの使いやすさを大切にしています。Web制作のご相談やお問い合わせは、お気軽にどうぞ。