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なぜリンクの色は“青”なのか?

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2025/11/05 | R.T.

こんにちは、道洋行東京支店Web制作スタッフのR.T.です。
今回はタイトルのとおり「WEBにおけるリンクの色はなぜ青色なのか」という話をします。

したい…と思っていたのですが。
Windows98くらいまでの時代を生きた人はともかく、最近のインターネットネイティブ世代の方々に「リンクの色は青が基本」という意識ってあるんでしょうか…。

今回の記事は、アラフォー向けすぎるかもしれません。

― WEBにおける“当たり前”の裏にある、ちょっとした歴史 ―

1. ほとんどの人が「リンク=青」だと思っている

WEB上でクリックできる文字には下線が引かれるものですが、その色は基本的に「」です。

昨今はWEBにおけるデザイン性がおおいに高まったため、リンク色もサイトによって千差万別になりましたが、それもデザイナーが決めているだけで、基本的にブラウザの持つ初期設定は「」なのです。

そして、そこにはWeb黎明期ならではの理由があります。

2. 初期のパソコン環境では「色の数」が少なかった

1990年代、まだインターネットが一般的ではなかった時代。
ディスプレイが表示できる色は、今よりもずっと少なく、背景は白、文字は黒 がもっとも見やすい組み合わせでした。

モニタの解像度も800px×600pxが基本。
サイズはともかく、解像度に関しては今のスマートフォンよりもずっと小さかったのです。
今あなたが使っているスマートフォンで、画面をスクリーンショットして当時のモニタに表示させると、画面いっぱいに表示してもまだおさまらないのです。

そんな中で「リンクを目立たせるには?」となったとき、選べる色は多くありませんでした。

その中で採用されたのが、黒と白の中でも視認性が高い“青” だった、という説が有力です。

3. 青は「性質的にも」有利な色だった

青は、赤や黄に比べて色覚特性による見え方の差が少ない色です。
つまり、多くの人にとって見分けがつきやすい色だったということ。
アクセシビリティ(誰にでも使いやすい設計)を考えたとき、青は“多くの人にとって正解に近い色”だったのです。

4. 一度浸透したルールは、変わりにくい

その後、ブラウザの標準仕様として

  • 未クリックのリンク:
  • クリック済みリンク:
    が採用され、世界中に浸透しました。

たとえば今、リンクを黒にしたらどうなるか。
おそらく多くのユーザーは、そこがクリックできると気づきにくくなります。
(たいていのサイトは、色を変えない場合アンダーラインをつけるなどして、リンクとわかるようにしていますが)

長年の文化は、UI(ユーザーインターフェース)として機能し続けているのです。


終わりに

リンクが青いのは、“なんとなく”ではなく、「見やすさ」と「使いやすさ」 の観点から選ばれた結果です。
そして、一度ユーザーに定着したルールは、長い時間をかけて習慣として残り続けます。

WEBの歴史は、こうした“当たり前のようで実は理由があること”の積み重ねでできているのです。

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この記事の執筆者
R.T.

2013年に道洋行東京支店へ入社。Webチームに所属し、主にHTML/CSSやJavaScriptを用いたコーディングを担当しています。きちんとした文書構造をフロントエンドエンジニアの誉れとし、今はWEBアクセシビリティの勉強中です。Web制作のご相談やお問い合わせは、お気軽にどうぞ。