こんにちは、道洋行東京支店Web制作スタッフのR.T.です。
今回はタイトルのとおり「WEBにおけるリンクの色はなぜ青色なのか」という話をします。
したい…と思っていたのですが。
Windows98くらいまでの時代を生きた人はともかく、最近のインターネットネイティブ世代の方々に「リンクの色は青が基本」という意識ってあるんでしょうか…。
今回の記事は、アラフォー向けすぎるかもしれません。
もくじ
WEB上でクリックできる文字には下線が引かれるものですが、その色は基本的に「青」です。
昨今はWEBにおけるデザイン性がおおいに高まったため、リンク色もサイトによって千差万別になりましたが、それもデザイナーが決めているだけで、基本的にブラウザの持つ初期設定は「青」なのです。
そして、そこにはWeb黎明期ならではの理由があります。
1990年代、まだインターネットが一般的ではなかった時代。
ディスプレイが表示できる色は、今よりもずっと少なく、背景は白、文字は黒 がもっとも見やすい組み合わせでした。
モニタの解像度も800px×600pxが基本。
サイズはともかく、解像度に関しては今のスマートフォンよりもずっと小さかったのです。
今あなたが使っているスマートフォンで、画面をスクリーンショットして当時のモニタに表示させると、画面いっぱいに表示してもまだおさまらないのです。
そんな中で「リンクを目立たせるには?」となったとき、選べる色は多くありませんでした。
その中で採用されたのが、黒と白の中でも視認性が高い“青” だった、という説が有力です。
青は、赤や黄に比べて色覚特性による見え方の差が少ない色です。
つまり、多くの人にとって見分けがつきやすい色だったということ。
アクセシビリティ(誰にでも使いやすい設計)を考えたとき、青は“多くの人にとって正解に近い色”だったのです。
その後、ブラウザの標準仕様として
たとえば今、リンクを黒にしたらどうなるか。
おそらく多くのユーザーは、そこがクリックできると気づきにくくなります。
(たいていのサイトは、色を変えない場合アンダーラインをつけるなどして、リンクとわかるようにしていますが)
長年の文化は、UI(ユーザーインターフェース)として機能し続けているのです。
リンクが青いのは、“なんとなく”ではなく、「見やすさ」と「使いやすさ」 の観点から選ばれた結果です。
そして、一度ユーザーに定着したルールは、長い時間をかけて習慣として残り続けます。
WEBの歴史は、こうした“当たり前のようで実は理由があること”の積み重ねでできているのです。
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