Webサイトを作るうえで、HTMLが「骨組み」ならば、CSS(スタイルシート)はその「見た目」を決める肌・髪・服・メイクのような存在です。
HTMLだけでは、文字は黒く、背景は白、レイアウトも味気ない単調なものになってしまいます。そこに色や配置、動きを与えて、ユーザーの心に残るデザインへと変身させるのがCSSの役割です。
あなたが普段見ているWEBサイトを思い出してみてください。
ページリンクはどんなデザインをしていましたか?目立つ色が付いていたり、ボタンのような見た目になっていたりしませんか?
画像に色味を変えるフィルターがついていたり、画面幅に応じてサイズが変化したりするかもしれません。
とは言え、高等なCSSは理解にも応用にも時間のかかるもの。
今回の記事では、Web制作の最初の壁ともいえるCSSについて、初心者にも分かりやすく「なぜCSSが必要なのか」「どのようにHTMLと組み合わせるのか」を丁寧に解説します。
もくじ
CSS(Cascading Style Sheets)は、HTMLで作られた構造に「スタイル(style)」を適用するためのルールを記述する言語です。色、フォント、サイズ、配置、余白、枠線、アニメーションなど、視覚的な要素のほぼすべてをコントロールできます。
かつてはHTML上で文字の色やサイズをコントロールしたものですが(20年以上前の話ですね…)、今はHTMLは文書の構造に特化し、デザインはCSSで行うというのが基本になっています。
たとえばこのページの見出しには、「CSSとは何か?」で使っている黒背景のメイン見出しと、「見た目のデザインを担う「スタイルの言語」」で使っている下線付き見出しで見栄えが異なっています。
この「背景色をつける設定」や「下線をつける設定」は、すべてCSSで行っているのです。
これらの組み合わせによって、サイトの可読性、操作性、ブランディングが大きく変わります。
たとえば企業のホームページにアクセスしたとき、以下の2つのページを想像してみてください。
どちらが「ちゃんとしてる」「信頼できそう」と感じるでしょうか?
答えは明らかです。
人間は視覚で印象を受け取り、判断します。CSSはその第一印象をコントロールする「非言語のメッセージ」を担っているのです。
CSSは「セレクタ」「プロパティ」「値」という3つの要素で構成されます。
h1 {
color: red;
font-size: 24px;
}
h1
)とてもシンプルですが、組み合わせ次第で無限の表現が可能です。
ただやり込み始めると、今回のような記事ページが100あっても足りないので、後日にしましょう。
HTMLだけではCSSのスタイルは反映されません。必ず「スタイルを読み込ませる」というステップが必要になります。
HTMLタグの中に直接CSSを書く方法です。すぐに反映されるため、小規模な修正や学習用に便利ですが、コードが汚くなりやすく、再利用性が低いという欠点もあります。
<p style="color: green; font-size: 18px;">これはインラインスタイルです</p>
HTMLファイルの<head>
内に<style>
タグを使って記述します。1つのHTMLページの中でまとめてスタイル管理ができるため、ある程度まとまったページには便利です。
<head>
<style>
p {
color: navy;
line-height: 1.8;
}
</style>
</head>
最も推奨される方法がこれです。CSSをHTMLとは別のファイル(例:style.css
)に分けて記述し、HTMLの<head>
内で読み込みます。
<head>
<link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
この方法には以下のメリットがあります。
CSSは上から順番に読み込まれるため、同じセレクタが複数ある場合、後から書かれた方が優先されます。
p {
color: black;
}
p {
color: red;
}
このように、pタグに二つのCSSが反映されていた場合、後者が優先されてpタグの文字色は赤となります。
HTMLが構造を作り、CSSが見た目を彩る——この役割分担を理解することが、Web制作の第一歩です。
CSSは初心者にとってはとっつきにくいかもしれませんが、一度ルールを覚えてしまえば、思いどおりにサイトをデザインできる快感を味わえるようになります。
どんなに良い情報が載っていても、見た目が悪ければユーザーは離れてしまう。逆に、見た目が整っているだけで「信頼できそう」「読みやすい」と感じてもらえる。
CSSはまさに、ユーザーの感情に働きかけるツールなのです。
当社サービスに関するご相談・お見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。