こんにちは、道洋行東京支店Web制作スタッフの R.T. です。
Webサイトを制作していると、よく「この画像の解像度で大丈夫ですか?」「印刷とWebの違いって何ですか?」といった質問をいただきます。
確かに、「解像度」は一見シンプルな言葉ですが、Webと印刷では考え方がまったく違うため、誤解されやすいポイントです。
特に、画像の品質とデータ容量のバランスを取るのは大きな課題だと思います。
本記事では、「解像度」の基本からWeb用画像の最適化方法まで解説します。
もくじ
解像度とは、画像の細かさ(情報量)を示す数値のことです。
一般的には「dpi(dots per inch)」や「ppi(pixels per inch)」という単位で表されます。
つまり、印刷ではdpi、Webではppiを意識すればOKです。
この違いを理解していないと、印刷用の高解像度画像をそのままWebに使ってしまい、ページが重くなるという問題が起きやすくなります。
Web上では、解像度(ppi)よりも「画像の縦×横のピクセル数」が重要です。
なぜなら、Webブラウザは画像のピクセルをそのまま画面上に表示するため、dpiを指定しても見た目は変わらないからです。
たとえば、以下の2つの画像を比べてみましょう。
画像 | サイズ | 解像度 | 見た目 |
---|---|---|---|
A | 1200×800px | 72ppi | ○(軽くて表示も速い) |
B | 1200×800px | 300ppi | ○(見た目は同じだがデータが重い) |
このように、同じピクセルサイズならppiが違ってもWeb上の見た目は同じ。
つまり、Webでは「ppi」ではなく「ピクセルサイズとファイル容量」を最適化することが重要です。
画像は、Webページ上で実際に表示されるサイズに合わせて調整します。
たとえば、バナー画像が横幅1200pxで表示されるなら、実際の画像も1200px前後にリサイズしておくとベストです。
スマートフォン向けにレスポンシブ対応をする場合は、
画像フォーマットにも得意・不得意があります。用途に合わせて使い分けることで、品質を保ちながら容量を減らせます。
フォーマット | 特徴 | おすすめ用途 |
---|---|---|
JPEG | 写真向き。フルカラーで容量が軽い | バナー、製品画像、スタッフ写真 |
PNG | 透過対応。文字や図版に強い | ロゴ、アイコン、スクリーンショット |
WebP | 新世代フォーマット。高圧縮&高画質 | 全般(対応ブラウザが多い) |
SVG | ベクター形式で拡大しても劣化しない | ロゴやアイコン(イラスト) |
近年では、WebPが非常に優秀です。
WordPressでも標準対応しているため、サイト全体をWebP化することでページの読み込み速度を大幅に改善できます。
一般的なWebページでは、1枚あたりの画像を100KB以内に抑えるのが理想的です。
ヒーローヘッダーなどの大きな画像でも200KB以内に収まるように圧縮すると、ユーザー体験が向上します。
Photoshopをお使いの場合は、
「Web用に保存(旧形式)」または「書き出し → Web向け」を選ぶことで、
最適な圧縮率をプレビューしながら設定できます。
また、WordPressをご利用の場合は、
実は、画像の解像度や最適化はSEOにも直結しています。
Googleはページの読み込み速度を評価指標にしており、画像が重いサイトは検索順位に悪影響を与える可能性があります。
さらに、
web-design-example.jpg
)alt
属性を正しく設定する(例:alt="企業サイトの制作実績"
)アクセシビリティも重要視する必要があります。
画像が重すぎると、通信環境が悪いユーザーにとってページが開きにくくなり、情報格差につながります。
また、視覚障がい者向けに代替テキスト(alt属性)を適切に設定することで、スクリーンリーダーが内容を読み上げやすくなります。
つまり、画像の最適化は「見た目の問題」だけでなく、誰もが快適に使えるWebサイトを作るための基本でもあります。
印刷とは異なり、Web制作で重要なのは「高解像度」ではなく「最適化」です。
表示サイズ、フォーマット、圧縮率を適切に調整することで、見た目も速度も両立できます。
最後にポイントをまとめます。
✅ Webではppiより「ピクセルサイズ」と「容量」が重要
✅ 画像フォーマットを使い分ける(JPEG・PNG・WebP・SVG)
✅ ファイルサイズは100KB以内を目安に
✅ SEO・アクセシビリティにも影響するため注意
画像の扱いひとつで、サイトの印象も成果も大きく変わります。
もし「自社サイトが重い」「画像の最適化方法がわからない」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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